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姿勢制御に関わる2つの圧

2024.01.26

いい姿勢を保つためには様々な方法があります。
今回は姿勢の安定を保つために関わる2つの圧(舌圧と腹腔内圧)を紹介します。

【舌位と舌圧】
舌圧とは、舌が上あごに接触する力を指し、舌圧は口を閉じたときの舌の位置を指します。
これらは摂食、嚥下、発音、呼吸、姿勢に影響を与えます。

舌は筋肉でできた組織であるため、使わなければ衰えていきます。
そして前述した機能も低下していきます。

舌圧、舌位の低下により頭頚部が不安定になり、頭部の前方突出(ストレートネック)を引き起こします。
それに伴い、頭を支えるための筋バランスが崩れ、首肩こり、目の疲れを引き起こします。

【腹腔内圧】
腹腔とは横隔膜の下方の内臓が収まっている腹部の空間のことを指し、その空間の圧力を腹腔内圧(腹圧)といいます。

腹圧は横隔膜、腹筋群、多裂筋、骨盤底筋群の働きにより上昇します。
特に横隔膜の収縮(下に下がる動き)が直接的に腹圧の上昇に関わります。

役割は体幹部の安定、姿勢維持、脊柱の負担を軽減します。

腹圧が高まらないことで姿勢の崩れ、腰痛、内臓の下垂と機能低下を引き起こします。

【2つの圧に対する運動】
「舌圧・舌位(1分程度)」
・片側の頬を舌で5秒間押し続ける
・3週ずつ口内で舌を回す

運動後は舌の位置は上あごにつき張り付くような感覚が得られると思います。
同時に鼻の通りも良くなり鼻呼吸が定着していきます。

「腹圧(1分程度)」
・座った状態で下腹部周辺に手を当て軽く押圧する。
・息を吸ったときの腹部の膨らみで手を押し返す。
・息を吐いている時も膨らみで手を押し返し続ける。
(手を当てているのは下腹部ですが、側面、背面にも膨張させる必要があります。)

風船のように腹部に圧力がかかり膨張により背骨のスペースが広がる感覚が得られたら腹圧が高まったサインです。

慣れてきたらその状態で歩行、自転車、ランニングなど動きに適応してみましょう。

参考
[1] 内田真弘『内田式 風船エクササイズ』

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